ご挨拶がおそくなってしまいましたが、
やまだのむら
村興し公演「興」
無事全日程終演いたしました。
合計382名の方々にご来場いただき、公演全体としても無事黒字を達成いたしました。
ご来場いただいた皆様、今回この旗揚げに携わってくださった全ての方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
今回黒字で公演を終えることができたので、また次回の公演も行おうと思っております。
早ければ、今年中にもう一回公演を行えそうなので、またご報告させていただきます。
公演全体としての反響はなかなか悪くなかったなと、実感しておりますが、実際に公演をしてみて思ったことなどもございますので、全体の総括としてのブログになります。
長いし、面倒なのは読みたくないという方は、読み飛ばしてしまってかいません。
今回、公演をうってみて、自分たちだけの力ではどうするこもできないこともあり、周囲の方々、それは関係者もお客様も関係なく、皆様のお力があったからこその公演だと思っております。
もしよければ、今後ともお付き合いさせていただければと思っております。
ありがとうございました。
野村亮太
それでは、下記
公演の振り返りになります。
ロングランについて
今回旗揚げ公演でしたが、公演日程としては2作品を9公演ずつ、12日間に渡って上演いたしました。
通常5日前後の公演が多い中、約2週間に渡って上演いたしました。
狙いとしては、大きく2点。
1 役者としての変化、成長
2 口コミの増加
1に関しては、
本番を経ると、前半日程と後半日程でお芝居がどんどん変わっていくということが実感としてあります。これは、実際にお客様に見てもらっている状態で、その空気感に応じて芝居を変化させたり、またその変化を受けた俳優がまた異なった働きかけを相手役に行い、相手役がさらにそれを受けて変化していくという相乗効果のようなものがあります。
その変化によって、お互いに影響を及ぼし、思いもよらなかった感情、反応がわいてくる場合があります。
僕個人としては、その瞬間をとても大事と思っていて、舞台の芝居の醍醐味だと考えています。
公演回数、期間が長いということは、その変化に出会える回数、また作品としての完成度を上げるチャンスが多いと捉えています。
結果、今回両作品とも、初日と千秋楽とではまた異なった印象、もしくはさらにメッセージ性、エネルギーの純度の高い作品に変質していったと思います。
この結果は、僕としては満足度が高く、今後もできるだけ長い期間の公演を継続していきたいと考えています。
また、今回の日程は役者のモチベーション、集中力の維持を強いる日程であり、逆に今回のような日程をうまくこなせられると、通常の1作品5−7公演といった公演は幾分集中しやすいようになるのでは、という利点もあると思っています。
2に関しては、
小劇場の公演では、多くが5日前後の公演が多いと思います。
現在、twitter等、宣伝媒体が増えたおかげで、口コミが広がりやすい環境であると思います。
また、この口コミというのが、多くの方にとって芝居を見る一つの基準になると思います。
やはり、どうせ見るなら評判のいい公演を見たいと思う心理は特に違和感ないと思います。
ただ、5日程の公演だと、口コミが広がり始めたころにはすでに千秋楽だったりで、残席、予定等により観劇が難しいケースが非常に多い。
結果として「あー、見たかったけど見れなかったな」という公演は結構な数出てくると思います。
これは公演日数が少ないとどうしようもない問題かと思います。
その点、二週間ほど公演期間があれば、口コミが広がり始めても、まだ公演期間1週間残っていたりと、口コミを見てから観劇を決めるというのが容易にできる日程ではあります。
実際公演が始まってからの動員の伸びは凄まじいものがあり、公演開始してから150枚以上販売枚数が増えるという自体でした。
チケット販売総数の40%程が公演開始後に販売した数になります。
日程が少ないと、この伸びしろが小さくなってしまうため、結果この試みは成功したと考えております。
ただ、この試みのデメリットも色々と浮き彫りになりました。
まず、公演期間が長いことによる買い控え。
公演日程が多いということは、公演回数が多い。公演回数が多いということは、見に行ける可能性がある日程が多いということになります。
その場合、直前まで予定を確定させず、空いた時間に行こうかなと考える方が非常に多かったのでは、と考えています。
先ほどの口コミの部分と合わせて、結果様子見の状態が続き、こちらとしては、なかなか販売枚数が伸びない状態が続きました。
この点に関しては、例えば初日割を設置する。ペア割、平日割を設置するなどして、その日に行く理由をこちらから提案できれば変わっていたかもしれません。
買い控えを防ぐには、早いタイミングで完売回で出れば、そろそろ予定決めなければと考え始めると思うので、今後はそういった仕掛け作りが必要だと感じております。
また、それとは別に役者にかかる負荷の問題もあります。
公演日程が長く、公演回数が多い、しかも基本的に1チームごとに1公演ずつなので、日にちがたっているのにも関わらず、意外と公演回数が残っている、という状況になりました。
これは、役者サイドからすると、体感期間が長く、その間気をはった状態が続くので、集中力を要求する日程ではありました。
この点については、「そういうものだ、頑張って欲しい」とある程度許容していただく方法と、「日程をもう少し短縮する、各チーム1日2公演の日程を作る」などといった方法があると思います。
次回公演では、1日2公演などを導入し、体感としての期間を少しでも短くできればと考えております。
まとめますと
ロングラン公演のメリット
・役者としての成長
・口コミからの増員増加
ロングラン公演のデメリット
・チケットの買い控えの発生
・役者の体力をかなり削ってしまう
対策として、
・各種販売方法の充実(早めに買う理由をこちらから提案)
・公演日程の構成変更
次回公演はこのことを意識していこうと思います。
運営面の弱さ
今回経費削減の一環として、テクニカルスタッフの人員などをかなり削っており、制作に当日受付、運営の管理を依頼しておりましたが、場内は基本的に、野村、もしくは山田が案内等を行なっておりました。
しかし、アンケートを読むと、場所がわかりづらいという意見がいくつか見受けられ、小屋の前に一人人員を配置するようになりました。
この結果、当日運営の方を一人お願いしておりましたが、その方を基本的に小屋の前に配置することになり、場内案内は何かトラブルがあると、無人になってしまうという事態がありました。
結局のところ、公演全体をサービス業の一種として捉えておりますので、今回のそういった事態は避けねばならないと感じております。
スタジオトルクという、正直場所としては少しわかりづらい場所ではあります。
対策としては、
・人が立たなくてもいいレベルで案内(看板等)を充実させる。
・人員を増やす
が挙げられると思います。
次回に関しては、可能であれば両方を実施できればと思います。
大きくはこの二点になります。
全体として、脚本・演出として参加していただいたお二人、出演いただいた皆様にとってできるだけストレスのない公演を心がけてまいりました。
やはり、芝居をやればやるほど金銭的には困窮していく、という事態は避けたいと僕自身も思っております。
そういった意味で、日中の仕事とできるだけ被らない稽古日程、公演期間中も逆チームは完全にOFFに。また、少額ではあるがギャラの支払いを必ずする。
という点を念頭において運営しておりました。
結果として、その部分については、旗揚げ公演にしてはまずまずの結果ではあると思っております。
次回公演については、
・動員の増加→420-450まで増加
・公演日程のスリム化→1日2回公演日などの増加
・収益の増加→脚本・演出、役者へのギャラの支払いを強化
というのが目的になってきます。
ただ、「やまだのむら」という企画については、動員数を伸ばし、大きな利益をもたらす企画、という捉え方はしておらず、あくまで、面白い作品を提供する中で、役者としてのレベルアップ、出会いの場であるという考えが念頭にあります。
その点を踏まえ、今後の活動と向き合っていければと思います。
長々と失礼いたしました。
また、振り返りは更新する可能性はありますが、一旦以上になります。
気になったことなど遠慮なくおっしゃっていただければ、今後の活動に参考にさせていただきます。
またご連絡お待ちしております。
お付き合いいただきありがとうございました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
野村亮太
コメントをお書きください
かずき (土曜日, 11 2月 2017 22:05)
2回目のコメになります
年内にもう一度との事楽しみにしております!
野村さんも山田さんも素敵な演者さんですね!!!
小劇場(って表現が失礼じゃないといいのだけど)のお芝居って
とても観客が近くて泣くのが恥ずかしいのですが
AもBとても泣いてしまって
野村田さんが最後に泣いて(演技で)て
じゃあ私が泣くのはしょうがないかなと・・・
山田さんの迫力の演技が演技の演技で
ホントに素敵でした!
野村亮太 (日曜日, 12 2月 2017 23:38)
かずきさん
嬉しいコメントありがとうございます!
なんとか頑張って年内にもう一度、と考えておりますので、ご報告できるよう頑張ります!
作品について感想ありがとうございます。
山田共々、嬉しく読ませていただきました。
観てよかったと思っていただける作品作りができるよう、今後も頑張っていきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
のむら